【 Dawnton Abbey 】

ダウントンアビー 

2010年

★公式サイト(DVDや告知)
★スターチャンネルで放送中
よく好きなキャラランキングなども企画
される作品で、先代グランサム夫人(マギー・スミス)が1位になることが多いです。次点はメアリーが多いという印象。

★2015年4〜5月にシーズン2&3が
念願の日本版DVD発売。めでたい!

英国のお城ダウントンアビーを舞台にした群像劇。
多くの受賞とノミネイト歴があり
世界中にマニアックなファンが多い作品。
日本でもファンは多いようだが
声高にオススメ!と言えるほど
広い層にファンがいるわけではなさそう。
金をかけた昼メロという表現をされることも多いが
登場人物のキャラクターの濃さも控えめで上品だし
つまらないと思う人もいることは想像に難くない。
ただとても優秀な群像劇であることは確か。
群像劇は全ての人物に感情移入でき
それぞれ言っていることが正しいと思ってしまうもの。
この作品はまさにそう思える。
個人的には橋田壽賀子やジェームス三木の
戦記ではない大河ドラマのような印象。
1話の最後に次回予告のような展開が入り、
悔しいけれど否応なく次回も見てしまう。
オープニングも美しく音楽も静かだが昂揚的。
吹き替えになると雰囲気が伝わらないので
字幕で視聴するのがオススメ。
ドラマは第一次世界大戦の数年前から始まる。
名探偵ポアロの話の舞台と時期的に近い。
シャーロック・ホームズの第一話はこれより30年ほど遡る。
その頃のファッションやインテリアに興味があると
より楽しめるだろう。

【 Parenthood 】

2010年

題名の通り親の立場や目線を中心とした
ハートウォーミングなコメディ。
お涙ちょうだいだったり先読みできてしまったり
都合が良すぎる展開も少なくない印象。
4人兄弟のわやわやした感じもありふれていて
新鮮味などは全くない。
シリーズが続いている要因としては
主演がピーター・クラウスとローレン・グラハムだということ。
「無茶はやるけどいい人」という印象がとても強い。
米国のこういう系統の好きにとても人気も高く
日本でいうところの理想の親ランキングに入りそうな2人。
ギルモアガールズやスポーツナイトを若いころに見た世代なら
理想の兄姉ランキングに入りそう。
そんな2人主演のファミリードラマがすぐ終わるわけがない。
下手したら10シリーズくらい行くかも。

【 The League 】

2010年

5人の友達間でのアメフトの仮想ゲームを中心に
呆れるほどバカバカしいやり取りを交えたコメディ。
日本では全く知名度がないのは
物語の軸でもあるアメフトもファンタジースポーツ系も
知名度がないからに他ならない。
ファミコン時代から似たようなものは日本でもあるし
身内でゲームのリーグ戦をやっている人たちもいるだろうから
共感する人も多いだろう。
私はアメフトに関する知識はゼロに等しいが
気持ちはビシビシ伝わる。
さらにプロスポーツについて仲間と熱く語る姿は
外から見たらとても奇妙で不気味で面白い。
個人的に日本でリメイクしてみてもらいたいドラマの1位。

【 The Terriers 】

2010年

米国内における『打ち切りが早すぎた番組』に
いつも名前が挙がるのがこちらの作品。
私立探偵を営む2人が主人公。
やり取りの軽妙さもあり
重すぎず軽すぎないちょうど良い謎もある。
ヴェロニカ・マーズ調で進む物語は
ネットワーク系なら打ち切りにならなかったかもしれない。
主演2人も役にはまっており
ファンが多かったのもうなずける。
1シーズン楽しんで視聴したが
FXの作品らしくないという印象がとても強い。
実際3回ほど放送局を忘れては検索し、
忘れては検索を繰り返したほど。
シールドやサンオブアナーキーのような
片足は完全に悪に浸かっていてる人物や
内容も重めで見た後にずっしりと感じる作品の方が
ウケるケーブル局だと思う(タイミング的にも)。
コメディで同時期に同局で人気だったのも
It's Always Sunny in PhiladelphiaやThe League、
さらにLouieなどなので
The Terriersは異色の存在のように感じた。
実際、視聴率も良くはなかったとのこと。
タイトルの問題もあるとの情報もあり(アニマルライツ的問題)、
放送局を変えるのも無理だったのかもしれない。
番組終了後、主演2人も他の人気作品にバンバン出演しているし
個人的には全く残念ではないです。

【 The Walking Dead 】

ウォーキングデッド 

2010年

FOXチャンネルとHuluで放送

日本でも大人気のゾンビドラマ。
後にホラーブームが起きるわけだが
火付け役はアメホラではなく、こちらの作品ではないだろうか。
自分でコントローラーを持っているかのような臨場感と
魅力的な人物設定、政治劇もあり
ホラー好き以外も夢中になる人間ドラマなどなど、
スパイものや政治劇が続いた00年代の流れに飽きた人たちが
「そう!こういうドラマが見たかったんだよ」
と思ったように感じる。
視聴してつまらないと思う人はまずいないし
続けてみなくとも話のネタになる使い勝手の良さがすごい。

【 Treme 】

2010年

The Wireのデイヴィッド・サイモン制作。
ハリケーンカトリーナ以降のニューオーリンズを舞台に
そこで暮らす人たちと復興に関する様子を描く群像劇。
The Wireは現実を描いたからというより
犯罪や刑事など視聴者が入りやすく興味を持ちやすい要素が多く
極端な登場人物も多かったため
伝説的な人気となったように思う。
ジャズ好きの人口も確かに多いが
ドラマを見る間口としてはあまり広くないという理由もあり
人気に大差がついてしまった。
『現実を描いた』というのは
ドラマや映画でよく使われる営業文句だが
結局、いくら現実的でも人気や質にはそれほど影響しないのだな
と、この作品を見て改めて感じた。
ニューオーリンズの復興の現実
人々を興奮させる音楽とそれを生業とすることの現実。
登場人物の悲しみや挫折も小さな喜びも
言葉で言い表せないほどの臨場感と余韻を残す名作。
日本でソフト化は全く期待できないが
大物ミュージシャンや俳優もゲストで出ているし
ニューオーリンズのジャズが好きな人などは
是非見る機会を作って欲しい。

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