【The Sopranos ザ・ソプラノズ】
1999年 日本での副題は哀愁のマフィア。 主人公はマフィアのボスにして 母の介護や年頃の娘に悩む中年の危機を迎えた普遍的な父親。 ある日、パニック発作を起こし精神科医に通うことになる。 そこで出会う女性の精神科医とのやり取りも見所のひとつ。 マフィアという限られた世界を舞台に 主人公の脳内を散歩しているかのような臨場感があり 巧みに視聴者をストーリーに引きこんでいくものの とても小さく何気ない1シーンで、一気に現実に引き戻す。 それゆえ、内容は濃いが、見続けても全く疲れない。 わざとらしく次回に引っ張らない潔さも気持ちが良い。 1シーン見逃すと終盤の面白さがわからないほど タイトなつくりになっているので、よそ見は厳禁。 マフィアものは苦手という人も少なくないが これはマフィアと関係のない世界に住む人のためのマフィアもの。 日本のドラマでは味わえない感覚を持つ作品でもあるので マフィアものに興味のない人も、是非体験して欲しい。 連続ドラマとして、1つの映像作品として 00年代に燦然と輝く傑作。
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